足部の機能解剖|土台から身体は変わる

人間の身体の中で、最も地面に近く、最も身体を支えている部位が「足部」。
立つ・歩く・走る・跳ぶ──あらゆる動作のパフォーマンスと障害予防に、足部の機能は欠かせません。

この記事では、足部の基礎解剖からアーチ構造、主要筋、運動連鎖までをまとめます。

足部の基本構造

足部は 26 個の骨、33 の関節、100 以上の靭帯・筋で構成された、非常に複雑で精密なパーツです。

● 骨の分類
• 前足部(Forefoot)
中足骨+足趾(指の骨)
• 中足部(Midfoot)
舟状骨・立方骨・楔状骨(内側/中間/外側)
• 後足部(Hindfoot)
脛骨・腓骨、距骨、踵骨

● なぜ複雑なのか?

足部は“力を伝える”だけではなく
• 衝撃吸収
• バランス調整
• 推進力の発揮
という3つの異なる機能を同時にこなすため、多関節・多軸の構造が必要だからです。

足のアーチ構造が果たす役割

足には以下の3つのアーチがあります:

① 内側縦アーチ

踵骨 → 距骨 → 舟状骨 → 内側楔状骨 → 第1中足骨
• 最も高いアーチ
• 衝撃吸収と反発力(スプリング)の要

② 外側縦アーチ

踵骨 → 立方骨 → 第5中足骨
• 低く安定性が高い
• 体重支持の土台

③ 横アーチ

第1〜5中足骨を結ぶアーチ
• 地面の形状に合わせる
• 足趾の働きを支える

アーチは“固定”ではなく“動く”

・荷重するとアーチは沈む(柔軟性)
・離地時には再び持ち上がる(剛性)

この柔軟性と剛性の切り替えが機能的な歩行・走行を生み出します。

足部の主要な筋とその役割

① 内在筋(足の中に起点・停止を持つ筋)

より細かい安定性を生む筋群。

例:
• 母趾外転筋
• 短趾屈筋
• 短母趾屈筋
• 虫様筋
• 足内在筋群(総称)

→ アーチの保持・指の巧緻性・荷重時の微調整に重要。

② 外在筋(下腿から足に付着する筋)

足の大きな動きを作る筋。

例:
• 前脛骨筋(背屈+内反)
• 後脛骨筋(内がえし+アーチ保持)
• 長趾屈筋・長母趾屈筋
• 腓骨筋群(外がえし+横アーチ支持)
• 腓腹筋・ヒラメ筋(底屈)

→ 推進力と安定性の両方に関わる。

足部の「3つの機能」

① 支持(Support)

身体を支える土台。
アーチ構造 × 足底筋膜 × 内在筋が安定性を作る。

② 受動的な衝撃吸収(Shock absorption)

歩行・ランでは、体重の2〜3倍の衝撃が足にかかる。
→ アーチが沈むことでショックを吸収。

③ 前方への推進(Propulsion)

指先、とくに母趾が地面を押し、後脛骨筋・腓骨筋が方向をコントロールする。

足部と全身の運動連鎖

足の機能は単独で存在するものではなく、
膝・股関節・骨盤・体幹へと連鎖します。

例:内側アーチが潰れる(過回内)
• 踵骨:外反
• 下腿:内旋
• 大腿骨:内旋
• 骨盤:前傾しやすい
→ 膝痛・腰痛・シンスプリント・アキレス腱炎のリスク

例:アーチが高すぎる(過回外)
• 衝撃吸収不足
• 足首の捻挫リスク増
• 下腿外側の負担増加

6. ピラティスやトレーニングで大事なポイント

① 足趾の可動性

② アーチのコントロール
• ドームエクササイズ(ショートフット)
• 足裏の3点荷重の意識
• つま先立ちの正しい軌道

③ 下腿との協調
• 前脛骨筋と後脛骨筋の使い分け
• 腓骨筋による横アーチの安定

まとめ

足部は
「柔らかさ」×「力強さ」×「精密さ」
を同時に求められる、身体の中で最も繊細で重要な部位です。

アーチの状態や筋の働きが整うと、
• 姿勢が良くなる
• 歩行がスムーズになる
• ピラティスでコアが入りやすくなる
• 下肢の痛みの予防につながる

“土台が整えば、身体は自然と整う”
まずは足部から見直してみると、全身の動きが大きく変わります。

最後に

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投稿者プロフィール

田村 恵美
田村 恵美
国家資格を有するPHIピラティスのマスタートレーナー
身体機能改善とパフォーマンスアップに定評のある『PHIピラティス』をベースとしたオーダーメイドのマシンピラティス・パーソナルトレーニング指導を得意としております
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