ピラティスにできることは何か?

・何故、姿勢はくずれるのか?

・姿勢がくずれるとどうなるのか?

に引き続き・・・

・持続した姿勢(例えば、長時間座りっぱなし、立ちっぱなし等)

・特定の方向への反復動作(例えば、ゴルフのスイングやテニスのサーブ、野球のピッチングやバッティング等など)による運動パターンの変化

そして、

・それらによる脳内情報(内部モデル、ボディーマッピング)の書き換え

は、運動パターンの変化の原因となる、と言うことをこれまでお伝えしてきました

では、脳内情報は、どのようにして書き換えられてしまうのでしょうか?

「神経学的慢性筋骨格系疼痛サイクル(PAGE ET AL 2010)」

と言う観点から、それらを見ていきたいと思います

神経学的な見方による慢性筋骨格系疼痛のサイクル

「サイクル」の構成要素は、以下のものになります

筋のアンバランス

・持続した姿勢(相反抑制作用や、協同筋支配)

・特定方向への繰り返された運動(例えば、ゴルフのスイングやテニスのサーブ、野球のピッチングやバッティング等など)

などによる「筋のアンバランス」は、痛みや損傷のリスクも拡大します

運動パターンの変化

「筋のアンバランス」によって起こる痛みや損傷を避けるために、「代償動作」などの身体を保護するための反応があらわれます

それらが例えば、「関節可動域の減少」「運動パターンの変化」と言うところにつながります

誤った運動プログラムと動作学習

繰り返される誤った動作パターンは、運動学習により、やがてそれが通常の運動プログラムと入れ替わってしまう(要はそれが正しいと思い込んでしまう)、と言う結果を招いてしまいかねません

誤った動作パターンが、脳内(運動皮質)で新しい運動プログラムに定着することによって、ひいては誤った運動パターンを強化してしまうことにもなります

関節への力学変化、固有感覚の変化

固有感覚とは?
・固有(そのもの(人)だけにあること)
・感覚(皮膚・目・舌・耳などかでとらえられた外部の刺激が、脳の中枢に達して起こる意識の現象)

さらに言えば:

・関節にある「感覚センサー」の役割
・筋の張り具合や曲げ・伸ばしなどを感じ取る感覚
・身体の各部位の関節の動きや位置を把握する

などなど

変化した運動パターンは、関節面へのストレス分配を変えさせ、関節の位置を変化させてしまいます(関節の特定方向への動かしやすさによる、関節位置の変化)

関節位置が変化することにより、固有感覚(いわゆる”感覚センサー”)の正常なパターンも変化してしまい、身体の各部位の関節の動きや位置を正確に把握することができなくなり、それらがさらに誤った運動パターンや誤った動作学習の助長につながります

関節の変形、姿勢の変化

固有感覚が不適切であると、最終的には関節の変形などに至る可能性があります(器質的な、構造の変化)

運動の「機能的」な変化は、関節の変形などの「構造的」な変化を引き起こす可能性がある、と言うことにもつながります

炎症・痛み

運動パターンの変化が起こると→それが誤った動作学習につながり→固有感覚の正常なパターンも変化してしまい→それにより、関節の変形など身体の「構造」にも変化が起こり→それらが「炎症」や「痛み」につながる・・

前にも述べたとおり、「痛み」は筋のアンバランスによる「機能的」な変化を引き起こし、それがまた他の部位の痛みにつながる・・と言う悪循環(サイクル)を促進してしまいます

では、ピラティスにできることは何か?

そもそも、ピラティスとは何だったでしょうか?

もともとは、『コントロロジー』と言う名称で、ジョセフ・H・ピラティス氏により開発されたメソッドです

では、『コントロロジー』とは何か?

「コントロール(Control):ちょうど良い具合に調整すること」「ロジー(Logy):学問」と言う言葉を合わせたいわゆる「造語」です

何を「ちょうど良い具合に調整」することを「学ぶ」のか?

ジョセフ氏は、「コントロロジーを通じて、まず自分の身体を完全にコントロールすることを覚え、そしてエクササイズを繰り返すことで、少しずつ、しかし着実に、無意識の活動における自然なリズムと調和を身につける」

と、自身の著書「Return to Life」にて述べています

理想的な「動作」を「学ぶ」と言うこと

これまで、

・持続した姿勢(例えば、長時間座りっぱなし、立ちっぱなし等)

・特定の方向への反復動作(例えば、ゴルフのスイングやテニスのサーブ、野球のピッチングやバッティング等など)による運動パターンの変化

・それらによる脳内情報(内部モデル、ボディーマッピング)の書き換え

は、運動パターンの変化の原因となる、と言うことをお伝えしてきました

それらが、身体の機能障害につながり、さらに言えば、身体の構造にも変化が起こり(例えば、骨の変形など)、痛みが発生し、それをかばうための「代償動作」などによりまた運動パターンが変化してしまう・・・と言うサイクルを繰り返す、ということでした

では逆に、ピラティス(コントロロジー)を通して、理想的な身体の動きを、自身で「コントロール」しながら動くことができたら・・・、

その「サイクル」はきっと、身体にとってより良い方向に働くのではないでしょうか?

THE STUDY OF MOVEMENT

これはPHI Pilates創始者であるChristine Romani-Ruby氏が、PHI Pilatesのことを一言であらわした言葉です

理想的な姿勢を学び、理想的な身体の動きを学び、それを一生モノの記憶として身体に染み付かせる

そうすることで、ケガの早期回復や慢性的な痛みの改善、 スポーツや日常生活におけるパフォーマンスの向上へ導く

それがPHI Pilatesであり、ピラティスにできることの一つなのではないかと、私は思います

PHI Pilates 各種養成コースのご案内

MatⅠ&Ⅱインストラクター養成コース <体験会>

日時:
2019年10月3日(木)10:00〜13:00

場所:
ピラティススタジオB&B 錦糸町

受講料:3,000(税込)
※当日お預かりいたします
おつりのないようにお持ち頂きますようご協力お願いいたします

体験会のお申し込みはこちらをクリックしてください

Mat Ⅰ&Ⅱインストラクター養成コース

日時:
2019年11月14日・11月21日・12月5日・12月12日※すべて木曜日
全日9:30~17:30

場所:
ピラティススタジオB&B 錦糸町(体験会及びプロップスコースと同会場)

Propsインストラクター養成コース

Mat &Ⅱ取得後3ヶ月以降の方が対象となります

日時:
2019年10月10日・10月17日※すべて木曜日

1日目10:00~16:00
2日目10:00~17;00

場所:
ピラティススタジオB&B 錦糸町

講師:
田村恵美(たむらめぐみ)

 

・PMA®︎-CPT(Pilates Method Alliance®︎-Certified Pilates Teacher)※米国政府公認ピラティス国際ライセンス(日本で9人目に取得)
・PHI Pilates Master Trainer
・PHI Pilates Mat Ⅰ&Ⅱインストラクター養成講師
・PHI Pilates Props インストラクター養成講師
・NASM-PES(米国NASM公認パフォーマンスエンハンスメントスペシャリスト)
・SFMA(Selective Functional Movement Assesment)Level 1
・あん摩マッサージ指圧師
・栄養コンシェルジュ®︎二つ星認定

くわしいプロフィールはコチラ

お申し込み・その他詳細はこちらから:
PHI Pilates JAPANホームページ

投稿者プロフィール

田村 恵美
田村 恵美
国家資格を有するピラティスのマスタートレーナー
身体機能改善とパフォーマンスアップに定評のある『PHIピラティス』をベースとしたオーダーメイドのマシンピラティス・パーソナルトレーニング指導を得意としております
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