こんにちは^^
ピラティストレーナーの田村めぐみです^^
「体幹トレ」という言葉が、2012年の「新語・流行語大賞ノミネート50語」のうちの一つに選ばれてから、一般の方にも広く浸透しつつある印象を受けています
ピラティスもまた「体幹(コア)トレーニング」というイメージが世間的には根強いのかもしれませんが・・・
・そもそも、何故「体幹(コア)トレーニング」が必要なのでしょうか?
・ピラティスは「体幹(コア)トレーニング」なのでしょうか?
そもそも、体幹(コア)ってどこ?
体幹とは文字通り、「体」の「幹(物事の中心となる部分)」ということから、
『身体の軸(中心・コア)となる部分の総称』のことを指します
・機能解剖学的な観点の一つとして、体幹部を「Lumbo(腰椎)-Pelvic(骨盤)-Hip(股関節)Complex(複合体):LPHC」と表現されることが多くあります
・ちなみに、ピラティスメソッドの創始者、ジョセフ・ピラティス氏によれば、
「脊柱を含む、骨盤帯から肩甲帯にかけての部分」
のことを指していた、と言われており、その部分のことを「パワーハウス」と呼んでいた、とされています
「安定性(スタビリティ)がある」とは、どういう状態のことか?
いろいろな考え方はあるかもしれませんが、結論から言えば、
・「外力に対して」身体がそのアライメントを維持することができている状態
・「動作の中で」安定感がある、理想的な姿勢を保つことができている状態
・「コントロール下」において、意図的に静止した状態
などがあげられるのではないかと思います
何故、体幹(コア)の安定性(スタビリティ)が必要なのか?
スタビリティ&モビリティという考え方
「動作における関節の動き(モビリティ)を機能させるには、隣り合う関節の安定性(スタビリティ)が必要である」と言われています
つまり、安定するべきところ(体幹・コア)がしっかり安定するから、動くべきところ(例えば股関節や胸椎など)がしっかり動く
それによって、機能的な動作やパフォーマンスの向上が期待できる、とされています
全身を流れるエネルギーを結ぶ「要」になる
オープン・キネティックチェーン(OKC)とクローズド・キネティックチェーン(CKC)
・オープン・キネティックチェーン(OKC)とは:
両掌と、両足底面が、「固定されていない(オープン)」状態で起こる運動連鎖
例えば、水泳や、トランポリン・飛びこみ・スキージャンプなどの、空中での動作コントロールなど・・・
「体幹(コア)」から掌、足、(頭)へとエネルギーが伝わるもの
・クローズド・キネティックチェーン(CKC)とは:
両掌と、両足底面が、「固定されている(クローズド)」面に接地した状態で起こる運動連鎖
歩く・走る・逆立ちなど、ほとんどの日常生活における身体活動やスポーツなど・・・
「接地している面(掌や足)」からエネルギーがコアへと伝わるもの
例えば、野球のピッチングでは、地面〜足底面からの力(エネルギー)が、下肢〜臀部〜体幹(コア)に効率よくつながり(CKC)〜体幹(コア)からの力(エネルギー)が、上肢へと効率よく繋がる(OKC)ことによって速い球を投げることができます
このように、体幹(コア)がOKCとCKCを結ぶ要となることからも、効率よく力(エネルギー)の伝達を行う上で、それらの安定性(スタビリティ)が大切なのではないかと考えられます
ピラティスは、体幹(コア)トレーニングなのか?
ピラティス・メソッドは、体幹部の強さを増幅させる効果があることで知られています
しかし、必ずしも「体幹」だけにフォーカスをしたエクササイズではありません
ジョセフ氏は、
“Whole Body Movement(全身の動き)”
を重要視されておりました
あくまでも、全身の動きの調和をとる中で、体幹を強化する必要性を訴えていたのだと考えられています
最後に
いかがでしたでしょうか?
「何故?」の部分や一つ一つの「意味づけ」が理解できてくることによって、より一人一人のクライアントに寄り添ったエクササイズを選ぶことができるようになることにつながるのかなと、私は思っています
PHI Pilatesインストラクター養成コースでは、単なる「エクササイズのためのエクササイズ」ではなく、エクササイズ一つ一つの意味づけや「何故?」の部分を大切にお伝えしております
PHI Pilatesについては、こちらのページをご覧ください^^
【参考資料】
・Pilates Mat Work A Manual For Fitness and Rehabilitation Professionals: Christine Romani-Ruby
・PHI Pilates JAPAN Original Study Guide Section Ⅰ
・PHI Pilates JAPAN Original Study Guide Section Ⅲ
・運動療法としてのピラティスメソッド
・腰痛 エビデンスに基づく予防とリハビリテーション 原著第3版:Stuart McGill
他
投稿者プロフィール
-
国家資格を有するPHIピラティスのマスタートレーナー
身体機能改善とパフォーマンスアップに定評のある『PHIピラティス』をベースとしたオーダーメイドのマシンピラティス・パーソナルトレーニング指導を得意としております
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