私たちの身体は、一つの関節だけで動いているわけではありません。
歩く、しゃがむ、物を持ち上げる——これらすべての動作は、複数の関節や筋肉が連動しながら機能することで成り立っています。
この「身体のつながりによる動きの仕組み」を 運動連鎖(Kinetic Chain) といいます。
今回は、運動連鎖の基礎から、トレーニング・日常生活・ピラティスなどでどう役立つのかまで、わかりやすく解説します。
運動連鎖とは?
運動連鎖とは、
身体の各部位が連動しながら動作を生み出す一連のつながり のこと。
たとえば歩行を例にすると…
• 足部の接地
• 膝の曲がり方
• 股関節の伸展
• 骨盤の回旋
• 胸郭のローテーション
• 腕の振り
これらはすべて “バラバラに見えても、一つの流れとしてつながっている” 動きです。
つまり、
どこか1つが上手く動かなければ、他の部位が代わりに頑張ってしまう ということ。
運動連鎖には2種類ある
① オープン・キネティック・チェーン(OKC)
末端(手・足)が自由に動ける状態で行う運動。
例:レッグエクステンション、ダンベルカール
✔ 部位ごとの筋力アップに適している
✔ スポーツ動作の一部を切り出した練習にも有効
② クローズド・キネティック・チェーン(CKC)
末端が地面や器具に固定された状態で行う運動。
例:スクワット、腕立て伏せ
✔ 全身が連動した動きが身につく
✔ 関節の安定性が高まる
✔ スポーツや日常に近い動作を学べる
運動連鎖が乱れると起きること
どこか一つの関節がうまく動かないと、他の部位が 無理をして代償動作が発生します。
例)
• 股関節が使えない → 腰が過剰に反るもしくは丸まる
• 肩甲帯が安定しない → 肘や手首が痛くなる
• 胸郭が硬い → 首に負担が集中
結果として、
パフォーマンス低下、痛み、姿勢不良などにつながります。
運動連鎖を整える3つのポイント
① モビリティ(可動性)を確保する
動くべき関節がしっかり動くこと。
特に重要なのは…
• 足関節
• 股関節
• 胸椎(胸郭)
• 肩甲帯の可動性
ここが硬いと、代償が全身へ広がります。
② スタビリティ(安定性)を高める
動かしたい時だけ動き、必要な時には安定すること。
特に必要なのは…
• 体幹(腹部)
• 骨盤周囲
• 肩甲骨の安定性
“ただ固める” ではなく、「必要な時に適度に働く」ことが大切です。
③ 正しい順番で動くパターンを練習する
運動連鎖は「順番」が命。
✔ 歩行では → 足 → 膝 → 股関節 → 骨盤 → 胸郭
✔ スクワットでは → 股関節 → 膝 → 足部
✔ 肩の挙上では → 肩甲骨 → 上腕骨
この流れが身につくと、
動きは滑らかになり、怪我のリスクも減ります。
5. ピラティスと運動連鎖の相性は抜群
ピラティスでは、
• 末端(手足)を固定して行う CKC の多さ
• 体幹を安定させながら四肢を動かす
• 呼吸を使って胸郭の動きを誘導
• 小さな代償を丁寧に修正
など、運動連鎖を整えるエッセンスがふんだんに盛り込まれています。
そのため、
「体のつながり」を再学習するのに最適なメソッド といえます。
6. まとめ:運動連鎖を知ると身体の見方が変わる
運動連鎖を理解すると…
• なぜその部位が痛むのか
• なぜうまく動けないのか
• どこにアプローチすべきか
• どんなエクササイズが本当に必要か
これらがひとつの “つながり” として見えるようになります。
運動は、常に 全身で行うもの。
身体のつながりを意識することで、動きは驚くほどスムーズになり、パフォーマンスも向上します。
最後に
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投稿者プロフィール

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国家資格を有するPHIピラティスのマスタートレーナー
身体機能改善とパフォーマンスアップに定評のある『PHIピラティス』をベースとしたオーダーメイドのマシンピラティス・パーソナルトレーニング指導を得意としております
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